サウンドストリート(前期)1979年2月8日「地球が丸いと気付いたら1ゲスト長岡和弘」 |
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甲斐 えー、まず、どうしてこう言う事態に陥ったのかと言うと、説明からしなくちゃいけないんだと思うんだけども、あのー、最初ですね、旅先で暇だったんです。みんな(笑)。 長岡 うん。 甲斐 これがいけなかった。この問題の一番の。 甲斐・長岡 発端。 甲斐 それで、あのー、俺が急にね、そう言えば、地球が丸いって言うのを見つけた奴、つまり、地球が平べったいと言われてた時代にね、たとえばあの頃って言うのは、魔女狩りとかさ、村八分とか当然あるし、非常に迫害が多かった時代でしょうが。 長岡 うん。 甲斐 非常に、気が狂ったような事を言うと、非常にね、村八分にされてたような、もう非常に迫害されたような時代で、その地球が平べったいとみんな思ってると。その平べったいその地球の果ては、その、滝があって、それを私達、業界用語で、養老の滝とか言うのがあるじゃない。いつも、それ冗談で言って、その滝の下で庄内米を食うとかね(笑)。 長岡 うん(笑)。 甲斐 (笑)それでね、その、平べったいってみんがが思ってる時に丸いと思った奴。ね。で、最初にまず丸いと、地球が、本当にどう考えても丸い。理論組み立ててもいろんな事、計算してもやっぱり丸い。 長岡 それはきっと、あれだ。遠くにいる人と、糸電話かなんかで話したんじゃないかな? 甲斐 急にくだらん事言うな(笑)。違う話なんだから。 長岡 ああ、そうか。 甲斐 それで、その地球が丸いと最初に誰に言うかと言う話になった訳ですよ。それで、もし俺だったら、そのー、マネージャーの剛か湊さんに言うだろうと。電車の中で最初話してて、その帰りの汽車の中でね、旅先の。そうすると、長岡が急に、何も考えずに、”いや、俺だったら、おふくろやね”と。 長岡 そう。 甲斐 最初、その、最初はみんな、バカにしたのよね。お前はちょっとマザコンの気があると。いろいろ言って、あのー、いろいろバカにしてた訳です。そうすると、うちのマネージャーの剛ってのが、あの、”いや、ひょっとしたら、おふくろかも知れない。よく考えると”。で、まあ、それはその剛の見解としてはね、お腹を痛めた、痛めて産んだ子供の、つまり、親な訳じゃない。おふくろってのは。だから、ひょっとしたら、子供が言う事は、全てあたしが産んだ子だから、信じるかも知れないって言う話になった訳ですよ。で、これを、先週その、ラジオで僕は延々と15分ぐらい言った訳です。そうすると、ドサっとっこんなに来たと言う。で、なぜ、長岡和弘がおふくろと言ったかと言う、そこをちょっとまずみんな聞きたがる。非常にね。ものすごく来てる訳よ。その辺を聞きたいと。 長岡 うーん。僕は高校卒業して、福岡・・僕は長崎なんですけどね、それで、福岡って所に言って、すごい都会に行って。そこで、下宿生活をした。それからずっと僕は家を離れて、もう家には、家で家族と一緒に飯を食う事ってあんまりないんですね。それで、親のありがたみをまず感じてる所も自分であると。 甲斐 ちょっと離れて。 長岡 うん。 甲斐 長崎には、路面電車が・・と、と、通ってるが、バスにはバス番号がついてなかった。 長岡 大村にはないと。 甲斐 あ(笑)。それで。 長岡 それでね、まだ、高校卒業した時点で、自分がそれだけこう、なんか成長していたかと。ね、ああ、もう少し、こんな事があったら、いろいろ自分でね、こう、相談したい事とかあったら、あ、親がこんな時にいたらなぁと。 甲斐 ああ、やっぱり思った。うんうん。そうね。それはあるね。 長岡 1人で暮らしてりゃあね。 甲斐 で、ハガキ、手紙とか来たら、非常にありがたみもわかるし。 長岡 そう。まあ、いつもそれを、いつもそんなふうに思ってる訳じゃないけどね。 甲斐 まあ、非常にどっか潜在意識であった。ずっと。 長岡 うん。 甲斐 (声を殺して笑ってる) 長岡 親父とおふくろ、どっちにするか。やっぱり、おふくろだよね。 甲斐 (笑いながら)どうして。それ言って。 長岡 素直におふくろ。 甲斐 (また笑いながら)どうして、おや、おや、親父じゃダメなの?そこ言ってくれない?例の話を(笑)。 長岡 僕んちの家庭の話になるけどね(笑)。 甲斐 (机をバンッ)いいよ、言って。 長岡 僕んちは、僕のうちはね。絶対的権力があるのはおふくろなの。最終的決断を下すのはみんな、長岡家はおふくろなんだ。 甲斐 (笑)うん。 長岡 ね、家を新築しよう。親父がまず子供らと相談する。 甲斐 うん(笑)。 長岡 ね。ああ、和弘、家を建てようと思うけど、建てた方がいいと思うか、とかね。 甲斐 うん。 長岡 そりゃあ、新しい家に、家を建てた方がいいだろう。よし。じゃあ決まったな。おふくろに相談する。お母さん、実はこんな結果が出たんですけども(笑)。じゃあ、いいでしょう。いろいろね、資金繰りやそんな事を計算して。やっぱりね、自分がこんなふうになった、こうね、今あるのは、やっぱり母親、両親。まずそう言うふうに思うんですよ。 甲斐 なるほどね。わかりました。 あのー、ハガキをね、ちょっと読み、読みたいんですが、今、いろいろあの、自殺とかものすごく多いじゃない。 長岡 うん。悲しいニュースだね。 甲斐 非常に悲しいと思うのね。たとえば、これはこの前いろいろ話してたんだけど、湊さんとかみんなと。やっぱり結局、俺達の時ってのは、その、答えを出す事だけが教育じゃなかったじゃない。 長岡 うんうん。 甲斐 答えを出す前の過程とか、ものすごい大事にされた時代があったのに、俺達が中学生になった時に、急にマルバツ式になったりしたじゃない。単純に、もうマルとカケだけの世界って言う。つまり、間違うか合ってるか。その間の、まあまあよいとか、あまりよくないとかって言う過程が全くなくなったと言うのがあるじゃない。 長岡 うん。 甲斐 それで、やっぱり、あのー、こ、こんなふうにハガキを貰ったときに、一番お、多かったのは、友達が一番多い訳よ。圧倒的に、友達。つまり、自分、自分の悩みとかそう言うのをう、うち明けられるとか、分かち合える同世代の奴だと言うのが多いのね。それから、親兄弟になって行くんだけど、その恋人ってので、3番目か4番目って感じなのね。で、おふくろがやっぱり家のなかでは圧倒的に友達以外だったら信頼されてる所がある訳ですよ。で、いろいろ新聞の記事とか、ずっと読んでるとさ、あのー、とにかく、友達がいないとか、その、なんとかどうこう、だから死ぬって言うのが、ものすごく多い、多いやない。 長岡 うん。 甲斐 たとえば、俺達の時やったらさ、学校で友達がいじめられたとするやない。そしたら、死ぬって言うふうにまず考えんでくさね。明日の対策、どう練ろうって言うのがあったと思わん?たとえばさ、あの、ヘラヘラ笑いながら、おべっか使いながら学校に行、行くとかさ、それとか、徹底的に歯向かうか。で、歯向かうのが怖いならさ、あの、文句言われてもあまり聞かないふりして、普通の顔でいるとか。つまり、6通りぐらいそのいき方があったやない。 長岡 あった。 甲斐 ところが、いじめられて・・・阻害されたらもう死ぬしかないって言う、何かものすごく、マルバツ式のテストに似た、なんかこう、思想と言うのかね、それは、その生きてる子供達が悪いとかいいとか、って言う問題じゃなくて、死んだ人達がいいとか悪いとか言う問題でもなくてね。非常にもう、社会状況みたいな所がものすごくあの、あると思うのね。まあこれは固い話なんだけど。それで、俺はね、これ読んだ時に、すごいもう、あったかかったのはね、 横浜市鶴見区 Sくん 地球が丸い事を誰に話しますか。答えた人、父、母、私、妹11才、友人17才。話す相手、父の母。 甲斐 つまり答えた人は父でね。父は誰に言うかというと、あの、おふくろさんに言うんだって。やっぱり自分のおふくろさんに。 長岡 自分の。 甲斐 だから、あんたと一緒ね。で、 理由。身近な人だから。聞くだけは聞いてくれるだろう。聞いてくれそうだから。 甲斐 だから、きっと親父のおふくろさんだから、もういい加減、年の人だと思うんだけど、83才ぐらいのお年を召した方だと思うんだけども、まあ、その辺だと思うんですが。で、 母は誰に言うか。私。右に同じ。身近な人だから。聞くだけ聞いてくれそうだから。(なんで、おふくろが私に言うか。夫では一生に伏されそうだから)私、 甲斐 つまり、答えた人。私ね。 自分は友人に言う。 甲斐 結局こうなんだよね。 私が話しても、毒にも薬にもならなそうだから。さっぱりした性格の人だから。妹11才は学者さんに言う。偉い人だから、調べて貰う為。 甲斐 この辺はちょっとかなり幼さを感じさせるんですが、まあ、いいでしょう。 友人は、17才。私。笑って信じてくれないと思うから、余計に話したい。無理にでも理解させる。 甲斐 それで、まあこれは、いいんだけど、俺がね、感動したのはね、こぼれ話って言うのがあって、 1、ラジオを聞いてる最中に、父が帰ってきたので、まず聞いたのです。笑って答えてくれないと思ったんですが、真面目に答えてくれました。 甲斐 これを聞いてね、すごい嬉しかったのよ。で、どうしてかって言うと、俺がこの前、ラジオで話した時にあの、ラジオを聞いてたその、50才か60才か何か知らないけども、そう言う・・・ひ、ひ、ひ、男の人がね、NHKに電話をしてきてる訳よ。で、ラジオを使って、くだらない事を言うんじゃないって言ってる訳ね。俺は絶対くだらない事だと思わないのね。この事は。たとえば、発想とか発端はくだらないかも知れないんだけど、確かにだけど、たとえば、地球が丸い事を最初に誰に話すか。それはさ、たとえばさ、学者さんとかなんとかさんとか、非常に単純な発想じゃなくて、そこに入れる思い入れなんて言うのはさ、個人的な生活から出てくるのがあると思わん?たとえば。 長岡 そう。 甲斐 ものすごく考えると思う訳よ。こんなふうに単純な発想って言うのは、考えれば考えるほど広いしさ。調べれば調べるほど、ものすごく深いと思うのね。くだらんと思わんよ、俺絶対。俺達は、こう言うくだらん所で生きとうような気もするしさ、こう言うくだらなくて、裏側で真剣なような部分で生きてるような気がするし。ええ。それで、あのー、わりと今、そのハガキ読んだ、そう言う何か感想があるんですが。あのね、もう1人はね、あのね・・あ、そう。こ、こ、この人ね。 藤沢市 Nさん。高校一年生、15才。 地球が丸い事を誰に最初に話すかの件について書きたいと思います。私の弟も一緒に聞いていて、姉ちゃんなら、誰に話すかと訪ねるので、うーんと考えて、ナオとかマル(親友)だろうなと言うと、弟は、おもむろに、俺、姉ちゃんだなぁと言ってのけたのです。彼の目は真剣に考えたすえの正直なものだし、私は何だか、弟の、私に対する信頼の厚さにしばし沈黙。私と弟は二つ違いです。この問題は、やはり、気軽に答えて、すぐ答えの出る人と、答えてから考え直す、私のような人間と、いろいろタイプがあると思います。 甲斐 と言うふうに書いているんですね。いろいろ何か、俺はかなりいい話しだと思うんですが。 ♪「きんぽうげ」甲斐バンド |
甲斐 今日は、あのー、来る前からね、ものすごい張り切って来たのね。 長岡 うん(笑)。 甲斐 それでね、かなり入れ込んでるとお、お、思うんですよ。でー、聞いてる人はね、ものすごく今日は、甲斐はどもりが激しいなと思ってると思うんだけども、これは、俺が入れ込んでる、興奮状態の、一番、最・・何て言うの。 長岡 クライマックス 甲斐 クライマックスの時の、これは素振りですから。あまり、あの、気にしないように。それで、あの、さっきね、来週もやると言ったんですが、あの、来週は、あの、村上龍が、えーっとゲストに入ってくれる事になってるので、再来週になります。ね。これ、みんなにこれちょっと、さっき言って悪いんだけども。この問題は、僕のライフワークにしたいと思います(笑)。 長岡 ライフワーク(笑)。 甲斐 で、とにかく、再来週やる。もう1回ね。で、この放送を聞いてる人で、とにかく、あのね、もう1回書いて欲しいんだよね。で、それは、あの、まあ。こう言う事があるんですよ。あのー、一番最初にね、・・・あの、ちょっとジャンバー脱ぐ、俺。皮ジャン脱ぐ。あのね、その、下手な事を言うとダメだから、最初はその、自分の事を、本当に信じてくれる、つまり確率から言って、この人に言うと、絶対信じてくれるだろうと。つまり、自分の心の支えになってくれそうな人に言うだろうと。それで、一番その高く評価されたのは、おふくろだった訳よね。長岡和弘が言った。 長岡 うん。 甲斐 おふくろ。それで、まあ、おふくろに言ったとするじゃない。ね。おふくろはね、あの、こう、ちょっと、何だっけ。揺り椅子なんかに座って編み物しながらね、横で俺はブツブツ言う訳よ。うん、あなたが言うのは、あの、間違ってるかも知れない。でもね、私は信じてあげる。って言うのは、おふくろだって気がする訳よ。ね。 長岡 うん。 甲斐 やっぱし丸いんだ。もっと思う。それから安心して、そしたらやっぱりその後に思うのはね、これは広めたいと思う訳よ。 長岡 うん。それはそう。 甲斐 ね。で、ここで提案なんですが、その、どんなふうに広めるか。俺はこれを、あの、ハガキ欲しいんですがね。 長岡 ああ、どんなふうに広めるか。 甲斐 長岡だったらどう? 長岡 やっぱり、言う相手を、酒で強か酔わせて、自分はシラフで言うとかね。 甲斐 (笑)。 長岡 たとえば、大森とかね。 甲斐 リードギターの。 長岡 リードギターの。 甲斐 大森信和は聞きそうね。 長岡 うん。酔わせてから。 甲斐 おふくろじゃなかったら、大森に言うでしょ。長岡和弘。 長岡 そうね。 甲斐 長岡と大森ってのは、俺なんかよりもずっと長くて。 長岡 うん。 甲斐 何年ぐらい?知り合った時から。 長岡 もう・・・(昭和)47年ぐらいかな・・・6年。 甲斐 6年か7年? 長岡 うん。それくらい。 甲斐 ね。昔、長岡が、あの、今の嫁さんと、あの。もう何十回くらい喧嘩して、それで酔っぱらって、その倒れた長岡を、大森信和がこう。かついで。 長岡 おぶっていった事があると。 甲斐 おぶってて。それで、長岡が、後ろ、背中で泣くんだそうです。(笑)泣く。 長岡 言うな(笑)。 甲斐 それでね(笑)。それで、大森信和の肩をね、噛むんだって。 甲斐・長岡 (爆) 長岡 言うな!恥ずかしいじゃないか。 甲斐 (ドタバタして大笑い)本当、おかしいね。長岡はかわいいなと思ったんですが。その時ねえ。 甲斐・長岡 (笑)。 甲斐 しかし、ええ。あのー、もう、松藤と長岡コンビの作品は終わったので。 長岡 ああ、そうですか。 甲斐 これは、あの、甲斐バンドの曲だと、これって・・。 長岡 あ、そうかそうか。 甲斐 言う感じ?これ、好きですか? 長岡 大好きです。それは。 甲斐 うん。 長岡 それを最初、甲斐が書いて来た時は、すごくしびれましたよ。 甲斐 うん。 長岡 今でもいいね。 甲斐 うん。今でもいい。いいかも知れない。「昨日のように」 ♪「昨日のように」甲斐バンド |
甲斐 えー、興奮のるつぼと化した時間はちょっと過ぎて、クールに行こうと思います。興奮するね。 長岡 そう。 甲斐 する? 長岡 うん。 甲斐 なんか、興奮するよね。 長岡 こう、手紙読んでわかるけど、結局一番自分が信頼できる人は誰か。 甲斐 って言う話に行くのよね。 長岡 ね。 甲斐 そうそうそうそう。 長岡 一番大事な事やない。 甲斐 いい事いうよ〜。 長岡 自分が生きていく時に。 甲斐 うん、そうそう。 長岡 まあ、そうね、あの、あれでしょう。もっと自分のね、両親とか友達とか、もっと信用しなさいと。 甲斐 うん。 長岡 あんたの息子を信じなさいと。 甲斐 (笑)今の若い子は知らんぞ。 長岡 あ、そうか。 甲斐 クレージーキャッツの歌とか言っても(笑)。えーっとえー、長岡先生が来たので、まあ、あのー、ハガキをね、来ると言ったら、たくさん貰いまして。えーっと、その、やっぱりハガキの中にもちゃんと答えを書いてくれてるとね。非常にいいですね。バランスとしては。 栃木県はOさん。17才。 今日、学校で、友人のM子さんに、甲斐バンドの人、1人結婚したんでしょ。と聞かれた。以下は、M子と私の会話です。 私 うん。長岡さんって言う人。 M子 あんな変な顔で、よく結婚できたね。 私 ・・・うん。 M子 最初に甲斐バンドの写真見た時、みんな、局地的に変な顔だと思った。あん中でいい顔の人いるかい? 私 いるよ。 M子 じゃあ、主観の相違だね。 私 ああ。 長岡 (笑)ずいぶんね。 M子 変な夕刊の週刊誌の広告の所に、長岡結婚って書いてあったから、相撲の長岡かと思った。 甲斐 (笑)本当に? 下の写真見たら、甲斐よしひろの写真が載ってたんで。 私 ああ、本当。 甲斐 と言う。週刊誌、載ったんですか? 長岡 うん。僕は、音楽雑誌でしか見てないんですけどね。 甲斐 ああ、音楽雑誌で、こう言う見出しとか、ちゃんとつけてるんですかね。 長岡 うん・・。 甲斐 うん。あのー、どうですか。結婚して、長岡、何か変わった? 長岡 そう、変わったって言ったら、結構自分を大切にしようと思ったね。 甲斐 ああ。俺、思ったけどさ、去年の暮れ、と言っても12月の始めぐらいにレコーディングちょっと入ったじゃない。 長岡 うん。 甲斐 ダビングで。 長岡 ええ。 甲斐 その時さ、あのー、1月の何日でした?練習初めって言うの。 長岡 えーっと。 甲斐 1月の。 長岡 忘れた。 甲斐・長岡 (笑)。 長岡 15日ぐらいじゃなかったかな。 甲斐 1月の、うん、15日ぐらいに練習したじゃない。 長岡 うん。 甲斐 全然違っとったもんね、ベースのその。 長岡 ああ、そうですか。 甲斐 よく、ね、よく違ってた。だから、その時みんながびっくりしたやない。俺とか松藤とか大森信和。どうして?どうして?練習したの?練習したの?黙って正月に。って言ったら、やっぱり、あれ、練習した訳? 長岡 そうね。コツコツ、自分でね。あの、自分の悪い所はわかってたけど、直せなかった。直さなかった。 甲斐 どっち? 長岡 直せなかったのもあるけど。 甲斐 でも、直さなかったのもある。 長岡 ある。ほっぽらかしてた所もあるし、それで自分でね、こう、改めて一からやり直した訳。 甲斐 正月? 長岡 うん。正月もずっと。もう去年から。暮れから。 甲斐 うん。俺ね、あれ見てね、あー俺、この番組で言った訳よね。その、結婚して、長岡がね、味のあるベースを弾くなら、これも結婚考えようかなーって、言った訳よ。ちょっとね。 長岡 考えたら?(笑) 甲斐 いやぁ〜、ねぇ、結婚。そうかー。 長岡 あまり、いいもんじゃない。あ、そうか。 甲斐・長岡 (爆) 甲斐 どうして、どうして(笑)。 長岡 まあまあまあ(笑)。 甲斐 なんで?何か。あ、たとえばさ、あの、女の人が(笑)、嬉しそうに笑うな。(机をバンッ)お前〜(笑)。女の人が変わる?彼女。 長岡 うん。変わるね、ちょっと。 甲斐 どんなふうに?安定するとかで? 長岡 うん、まあ。 甲斐 母なる大地のようになるとかさ。 長岡 あのー、三食昼寝付きで安定して、ブクブク肥え出すとか、そんなんじゃないけども、あの、気持ち。見てて、ほら態度とか。 甲斐 昔はちょっとまあ、すさんでるような部分ってあったのが、全くなくなったとか。 長岡 うん。そんな所やね。 甲斐 非常にやっぱり明るくなった。 長岡 うん。明るくなった。 甲斐 長岡がすごかったのは、1人で結婚式場と披露宴とかあの辺を、全部2週間で決めて、それで、えーっと、何だっけ。親戚とかその辺、両親だけ集めて博多でやったと。やっぱりすごかった? 長岡 うん。 甲斐 えらかったと言うか。 長岡 疲れたね。もう2度とって言う。 甲斐 (笑・小声で)当たり前・・・当たり前じゃないか、そんな事(笑)。 長岡 聞いてないかな。 甲斐 「HERO」。 ♪「HERO」甲斐バンド |
甲斐 えー、今夜は、あのー、甲斐バンドのミスターベースマン、長岡和弘氏を迎えて、えー、やってきた訳ですが、俺達は、夢とか希望とかさ、未来とかさ、明日とか、やっぱり力強い何かに向かって行かなくちゃダメだと思うのね。で、その、愛とか希望とか未来みたいな事をだけ、歌って行くのはさ、もう、カレッジポップスとかカレッジフォークの時代で終わってる訳じゃない。そのおいしいとかさ、甘い部分だけってのは。で、甲斐バンドは何をやってくかと言うとさ、その、希望とか、未来とか、明日とか、社会とか、あの、歌って行くんだけど、あの、それをもちろん歌うんだけども、その前にね、挫折とか、失敗とかさ、失望とか、汗とか、痛みとか、渇きとか、涙とか、悲しみとか、愛とか、その辺をずらっと、そのクリスタルみたいなのを並べて、で、希望の歌をやっぱりやって行きたいと、ものすごく俺は思うんですね。 えー、来週は、あのー、作家プラス及び監督の、村上龍氏を迎えてやろうと思ってます。えー、みんなに悪いけど、とにかく、再来週ね。あの、今夜はレコーディングの疲れで、本当にハガキはあまり読めなかった訳よ。で、再来週きっちり読んで、全部読んで、えー、きちんとして、もう一回出てこようと思ってます。 えー、今夜はどうもありがとうございました。 長岡 あ、どうも、こちらこそ。 甲斐 また、あのよかったら。 長岡 発表の場を設けて貰えれば(笑)。 甲斐 それじゃ、おやすみ。 長岡 おやすみ。 |