「TWENTY STORIES 
KAI YOSHIHIRO TOUR 2007」

2007年4月7日(土) SHIBUYA−AX


ギター:西村智彦 ギター:大渡亮 ギター&パーカッション&コーラス:松藤英男
ベース:坂井紀雄 キーボード:前野知常 ドラム:JAH-RAH

演奏曲

今宵の月のように
歌舞伎町の女王
くるみ
ハナミズキ
あいのうた
接吻
すばらしい日々
I.L.Y.V.M.
レイン
マドモアゼル・ブルース
野獣
ブルー・シティ
三つ数えろ
冷血(コールド・ブラッド)
風の中の火のように

アンコール1
漂泊者(アウトロー)
きんぽうげ
HERO

アンコール2
テレフォン・ノイローゼ
GUTS

 今日は甲斐さんのバースデー。
甲斐さんは「ハッピーバースデーなんてやったら帰るから」とセイヤングで言っていた。
でも・・・きっと「おめでとう」を言ったり、歌ったりするヤツらはいるに違いない。お願いだから怒らないでね、甲斐さん。
普通では考えないような事を考えながら会場へと向かった。
入り口にはお花がたくさん。
TOKIO、高橋克典・・・・あれ?ド忘れ。
カイモードの会社とレコード会社などもあったような。
忘れてしまうくらい、実は体調が悪かった。
2日前に風邪をひき、38度近い熱を出してしまった。
フラフラしていた。
怖くて体温を測れなかったのでいったい何度まで上がってしまったのか・・・・。
今日は2階席。
せっかくのバースデーライブなのに2階か〜と思っていたけど、体調を考えたらちょうどよかったのかも知れない。
2階と言っても最前列だし。
 まずはグッズ売り場へ。
ピンク色のかわいいTシャツが目に入る。
もう何年もTシャツ買ってないし、買っても着ないし、いつもの通りパンフレットとストラップのみ購入してから2階へ。
AXの2階は今回が初めて。
下から見るよりも奥行きがあって人数も結構入る。
席に座り、ステージを見下ろす。
さえぎるものが何もないし、全体が見えていいんだけど、やっぱり遠いなぁ。
 一番後ろの方にテレビカメラがたくさん。そして、ステージ下にはスポーツ新聞の記者さんらしき人たち。
バースデーだからと言うのもあるけど、ツアー初日や最終日はテレビも新聞も毎回来てくれてる。(翌日の新聞全紙、テレビも2社放送がありました)
今回会場に流れている音楽は、セイヤングでも特集をした、テレビドラマ主題歌やCMソング。
TOKIOの「宙船」。ジャニーズの曲が流れるなんてね、何か不思議。
開演時間になってもなかなか始まらない。宙船は2回聞いた。
どれぐらい遅れたんだろう(20分くらいかな)「はい、もしもし、工藤探偵事務所です」松田優作の声。
あ!探偵物語だ〜。
SHOGUNの「BAD CITY」で、昔よりテンポアップされた新しいバージョン。
2階だし、体調悪いし・・・なんてちょっと元気のなかった私だったが、やっぱりいよいよ始まるとなると体調の悪さも吹っ飛び、一気にテンションが上がる。
軽快なリズムの中、バンドメンバーたちが登場し、最後に甲斐さん登場!
うわ〜!やっぱり素敵だ〜、甲斐さん(#^.^#)
上は黒のジャケットに中は白のTシャツ、パンツは皮のように見えて皮じゃないような感じで、ベルトのバックルは四角くて大きい。
パンツの左側に3連のチェーン。アルバムの裏ジャケの写真と同じ。
そして、サングラスをして、前には譜面台。今回は人の曲が多いから仕方ないか。
マイクスタンドにレトロなマイク。大きくてピカピカ。(なぜこのマイク?)
1曲目は「今宵の月のように」。その後、10Storiesからの曲が続く。
歌詞カードを見てるようだが結構間違える。
ららら〜とかふふふ〜んやむにゃむにゃ・・・が多かった。
ついに3曲目の「くるみ」では一度歌うのをやめて歌い直す。
くるみからはレトロマイクをマイクスタンドから外し、イスに座って歌う。
やり直しはテレビカメラが入っていたせい?いつもならさらっと流してしまいそうなのに。
接吻」ではイントロで入れずまたやり直し。あまり雰囲気がよろしくない・・・。
私は最初のテンションの高さは消え、不安でいっぱいになる。
もちろん、甲斐さんの歌声はのびがあって心地いいし、歌い直しがあるとは言え、順調に流れてる。
やっぱりカバー曲を歌うツアーの初日の緊張感なのかな。
10Storiesの曲の間にいつもより少々短めのMCが入った。
私の不安とはうらはらに、甲斐さんはいつもの甲斐さん。

●マイクが重過ぎて、リハで急にやめようと言ったらスタッフーにえーーと言われた。
●久しぶりにバンドメンバーと会ったら、坂井さんがとっても浮かれてる。「サカイハイ」(スカイハイをもじっている)と坂井さんの話しになった所で、坂井さんにスポットが当たり、サカイハイは本当にハイで、客席に手を振ったり笑顔を振りまいていた。
●「つま恋ぬるい」。甲斐さんが思わず、テレビや新聞が入ってるのを忘れてしまってポロっと言ってしまった。聞いてる私も「ぶぇ!!いいの〜?」って実際思った。甲斐さんもしまったと思い「ここだけは書かないように」と言ったが後の祭り。翌日、テレビも新聞もやっぱりそこだけ載せてた。
●MCの最後、「あいのうた」に行く前に、「みんなでイスにスワロウ(座ろう)テイルズ。20代30代に言っちゃだめだよ。この世代だけだから」。・・・苦笑い。ちゃんとわかってるのね。
このオヤジギャグを考えたのは松藤さんらしい。

カバーアルバムからの曲は、CDと同じような演奏でとてもよくまとまっている。
そのまとまり加減、私には少々違和感。
せっかくのツインギターの魅力もあまり・・・・。
だけど「すばらしい日々」はとってもライブ感があってよかった。
元気のある演奏と歌、なのに歌詞は悲しい。
生で聞いたらもっともっと悲しくなった。この歌詞は深いのです。私の勝手な解釈なのかも知れないけど、悲しい民生くんの人生。歌詞の中の「きみ」は当時キャーキャー言ってたファンを指し、そして当時つき合っていた彼女を指してると私は思って聞いていたから、♪きみ(ファン)はぼくを忘れるから、そうすればもうすぐにきみ(彼女)に会いに行ける♪・・・と。(ここで語っても仕方ないですね(^-^;)
そんな悲しい気持ちですばらしい日々を聞いた後に事件が起きた。
切ないイントロが流れてきた。「I.L..Y.V.M.」だ〜。
カバーもよかったけど、やっぱり自分の歌。声に力がある。
その力強い声にドキドキし、ウルウルしてたら2番なのに3番を歌い出した。
あ、自分の歌なのに・・・・。と思った瞬間、譜面台を客席に投げつけた!!
突然の出来事にびっくりし、後から客席の人に当たらなかったのか心配になった。(最前列だった友人に聞いたら大丈夫だったらしい)
そして、ステージの後ろに座っていたイスを持って行き、ステージ中央に戻った時、マイクスタンドを垂直にも持ち上げ、床にドーンと叩きつけた。
響く音・・・・。静まり返る会場。
ステージでは・・・西村さんが「どうしたの?どうしたの?」と言うような顔で甲斐さんの行動を目で追う。
大渡さんは知らないふり・・・。そうだよね。初めて一緒にやるのに、どうしたらいいかわからないよね。
そう思ったとたん、ドワーっと涙があふれ出た。どうしたらいいのよ・・・・。
譜面台があるせいで、歌詞を間違えたから怒った?そうなの?どうなの・・・・?
そしてI.L..Y.V.M.を歌い直す。やっぱり声は力強いし、胸にしみる素晴らしい歌声。
私はさっき泣いたせいで鼻水が止まらなくなった。そうだ、風邪ひいてたんだっけ。
そこからは滝のように流れる鼻水を押さえるのに必死。頭もぼーっとしてきた・・・。
あんな事があったのに、意外な事に下は普通にライブが進んでる。
「甲斐〜」と言うコールもあるし、拍手もあるし。
やっぱり2階のせいなのかな?このついていけない雰囲気は。だから余計に悲しくて不安なのか。
いろんな事を考えながらどんどん滅入っていく気分。
それを打ち消したのが「マドモアゼル・ブルース」。
えーー!!この曲をやるとは思わなかったよ〜!
そして、さっきまでまとまり過ぎてあんまり面白くないと思っていた二人のギターが炸裂!
うわ〜!この二人、いいじゃん!!さっきはごめんなさい、まとまり過ぎだなんて思ってって気持ちでいっぱいになる。
迫力ある演奏でした〜、本当。鼻水も止まった!
野獣」ではライトが綺麗だったし、甲斐さんの「あ」と「は」の間のような吐息もセクシーだった。
そしておまけに「ブルー・シティ」!!!
さっきまで泣いてた私、キャーって叫んでました。
イントロ聞いただけで鳥肌ものです。
この歌大好きで、時々この曲だけエンドレスで聞きながら寝る時もある。
20年振り?ライブで聴くのは。感動でした〜。今夜のNo.1!って思いました。
三つ数えろ」は96年の再結成した時のバージョン。大森さんの姿を思い出す。
大森さんが亡くなってから、甲斐さんのステージでは必ず大森さんを思い出す。
これは今後もずーっと続くんだろうな。
冷血(コールド・ブラッド)」だったかな?松藤さんがシンセドラムのようなものをドラムスティックで叩いてたのは。(違ったらごめんなさい)
風の中の火のように」で本編は終わり。

 アンコール1。甲斐さんはグレーの無地のベストに中は・・・黒のシャツだったかな?(記憶あまりなし)
きんぽうげ」のイントロ、ちょっと違うアレンジ。雰囲気が変わってなかなかいい。
マイクスタンド、くるっと回りませんでした。
ツインギターの素晴らしさ、そして大合唱。1階に飛び込みたい気分。2階は遠いよ・・・。

 アンコール2。甲斐さんはグッズTシャツのピンク!かわいい〜!
グッズ売り場で目についたあのTシャツだ〜。きっと売れるだろうな。
歌う前に、さっきの大事件について話してくれた。(反省したのか?)
照れくさそうに、いつもより丁寧に「今日は来て頂いて・・・」な〜んて挨拶から始まったりして。
I.L..Y.V.M.を歌う前まで座って歌っていたので、そのままイスに座ってI.L..Y.V.M.を歌い出してしまい、このイスは喋る時のイスだ、どうしようと考えてるうちにむかついて来たんだとか。
譜面台のせいじゃなかったのか。
「そう言うもんでしょ、SHOW MUST GO ON は」。
大納得の言葉でした。そう、何があってもショウは続くんだもんね。
何年か前の浜田省吾のツアータイトルが「SHOGO MUST GO ON」、キンキキッズの光一くんがやってるミュージカルでもSHOW MUST GO ONがテーマだったりするので、キンキファンの友達と省吾ファンの私は別の意味でもウケましたが。
楽屋に戻ったら松藤さんに責められたそうです。そりゃそうだよね。
私もきっと松藤さんの立場なら言うと思う。
「今日来てよかったね。いい緊張感で。明日はスムーズ。」と甲斐さん。こっちは生きた心地がしませんでしたよ!

 「今日だけ生ギターで」と、久しぶりに「テレフォン・ノイローゼ」。
♪テレフォンノイローゼ〜アハ・・・この大合唱が2階にいるとよく聞こえた。
やっぱり下に飛び込みたくなる。
もちろん、私も大きな声で歌ってはいたんだけど。

 いろんな出来事があったので、すっかり忘れていたバースデー。
甲斐さん本人からビックリ発言。「今日はバースデーだからシャンパンを。」
え〜?祝って欲しくなかったんじゃないの?
そしてBGMはマリリン・モンローがケネディ大統領の誕生日に歌ったバースデーソングが流れた。
ステージのみんなにシャンパンが配られ、甲斐さん自ら「チアーズ!」
お祝いできないと思っていたので嬉しかった。
客席からもおめでとう〜の拍手。よかったな〜、本当。
シャンパンは甲斐さんが家から持ってきたドンペリだそうだ。
「ドンペリだって尊敬されちゃった」と甲斐さん。
坂井さん、嬉しそう〜。みんな飲み干してました。うう〜、おいしそう〜。飲みて〜!

 最後の曲は「GUTS」。うわ〜、久しぶりだ〜、この曲も。
鎌田ジョージを思い出すね〜。
前野さんのキーボードの音にちょっと違和感を感じたけど、久しぶりのGUTSはとてもよかった。

 こうしてバースデーライブは無事(?)終了した。
バースデーを理由に暴走するファンもいなかったし。(甲斐さんの事前の脅しが効いた?)
メンバー紹介でJAH-RAHの時、甲斐さんがドラムから下に降りろと言われ、最初は恥ずかしそうに降りて来たのに、ステージの右から左まで丁寧に挨拶し始めた。
甲斐さんは「俺が悪かった」って言ってました。(#^.^#)
セイヤングでずーっと松藤さんから甲斐バンド禁止令が出てるって言っていたので、全くないのかと思っていたら結構ありましたね。
でもね、甲斐バンドないとやっぱり寂しいです。
今回みたいに、ギターが変わったり、アレンジが変わったりするだけで、同じ曲でも違う印象を与えてくれるんだから、甲斐バンドがあっていいと思う。
甲斐さんは、「アンコール楽だった」と言っていた。
そう。私も同じ。何も考えなくても一緒に歌えるし、変な緊張感もないし。
緊張感も必要だけど、全部緊張ぱっかりだと疲れちゃう。
甲斐バンドもカイファイブもソロも甲斐さんが作った歌には変わりないし、甲斐さんが歌いたい歌を歌ってくれればそれでいいと今回もつくづく思ったのでした。

 甲斐さんが着ていたピンクTシャツ、帰りに見たら売り切れてました。やっぱりね(#^.^#)
 体調は・・・最悪になっていた。
明日、大丈夫なのかな・・・・。